学校でのプログラミング教育がカリキュラムとして必修化され、プログラミングを学べる教室を探している方も多いかと思います。
プログラミングに限らず、パソコンを使いこなすスキルを子どものうちから身につけてほしいという保護者の方は非常に多いです。
試しに「プログラミング教室 小学生」のようなキーワードで検索してみてください。
検索結果には「最新!おすすめプログラミング教室ランキング」のようなサイトがいくつか出てきます。
しかしそのランキングの1位や2位が「お金で買える」としたらどう思いますか?
今日はそんな「おすすめサイト」の裏事情を解説します。
全国どこでも教室が増え、オンライン教室もあるしどの教室がよいのか?
この記事を参考に、お子様に本当にあったプログラミングスクールを探すお手伝いができましたら幸いです。
「おすすめサイト」は広告費を払った教室が上位
プログラミング教室を運営する立場なのでわかることがあります。
「おすすめランキングサイトにお金を払うことで、ランキングの上位に掲載されやすくなる」
という事実です。
多くお金を払えば払うほど、ランキングの上位に来る、というわけではありません。
しかし少なくとも、無料で掲載している教室がおすすめの上位に来る、ということはほぼありません。
企業側の事情を考えれば当然です。
無料で掲載している企業が、お金を払っている企業よりも上に来てしまったら、お金を払っている企業からクレームが来ますから。
問題は「お金で上位を買っている教室がランキング1位=良い教室」と錯覚してしまうことにあります。
教室のHPへ誘導する為のランキングになっている場合もあり
もう1つのパターンがあります。
個人が書いているような「プログラミング教室紹介ブログ」への掲載です。
正確には「教室側がお願いしたりお金を払って掲載してもらっている」わけではなく、「ブログ執筆者が独断で取り上げている」ということになります。
これらも「人気のおすすめランキング」と称して順位付けをしているブログが多いです。
しかしその実態は
「ブログ経由で、プログラミング教室の資料請求や体験申込みが入ると、バックマージンが入る」
という仕組みです。
これは「アフィリエイト」と呼ばれるWebマーケティングの仕組みなので、この仕組み自体は違法ではありません。
むしろWeb業界では当たり前のように使われている手法です。
商品を購入してレビューしているサイトやブログがよくありますよね。
あれらのほとんどはこのアフィリエイトによる収入が目的です。
問題はこの仕組みではなく、
「実際に通ったわけでもないプログラミング教室を比較してランキングにしている」
という点です。
しかも、1位や2位に紹介されているプログラミング教室は"バックマージンの金額が高い"可能性があります。
それも当然ですよね。
1位に掲載した方が資料請求が多くなるので、バックマージンが多いところを優先的に紹介したい、という構図です。
そういった紹介のされ方をしている教室を、どう思われますか。
料金や教材などの情報で比較する
料金や使っている教材、企業としての知名度などの「ホームページから得られる情報だけをもとにしてランキングを作っている」サイトも多くあります。
料金などの客観的にわかることだけで比較して優劣をつけるのは悪くないと思います。
しかしそれで本当に自分の子供に合っているかどうか、がわかるのでしょうか。
誤解のないように記載しておきますが、おそらく現場で教えている先生たちは、そういう事実は一切知らないと思います。
子供が好きで楽しく学んでほしい、という想いで指導してくれている先生もたくさんいると思います。
あくまで教室の良し悪しの判断基準として、ランキングを鵜呑みにしてないほしい、ということです。
また、「プログラミング的思考」を育むことができる、専用の教材アプリを使って論理的思考力を鍛えます、という表記も多いです。
しかしこれらは、言ってみればプログラミング教室であれば”当たり前”のことです。
それらができない教室はそもそもプログラミング教室ではありません。
ですのでそこがウリになるということは、つまり目立った特徴がない、ということです。
良いプログラミング教室か見分ける方法
良い教室を見分ける方法の結論としては「実際に行ってみる」しかないです。
現地で、どのようなプログラムや教材を使っているのか、それに対して「子ども自身が興味を持つかどうか」が一番大切です。
とにかくまずは実際に通えればベストですね。
子どもが毎回楽しかった!と言えば、プログラミング=楽しい、パソコン使うって楽しい!という得意意識を作ることができます。
しかし入会金が高い教室もありますので、その場合はまずやはり実際に体験授業に参加してみるしかないです。
どうしても事前に評判が知りたい場合はどうしたらよいでしょうか。
Googleマップなどのレビューで実際のユーザーが口コミを投稿してくれている場合があります。
その口コミが本当にユーザーによるものであれば、信用性が高いです。
もちろん最近はさくらレビューなどもありますが全面的に信用できるかは怪しいです。
しかし企業側がリスクをおかしてまでさくらレビューを投稿するところも少ないようには思います。
それでは体験や実際に通う前に、どのように「良いプログラミング教室か」を見分ける方法をお伝えします。
小学生の子供にとって良いプログラミング教室とはなにか
- 自宅から近く通いやすいか
- 子供が楽しいと思える教材を使っているか
- 費用は妥当か
- 先生と仲良くなれるか
この4点を基準に判断すると、あなたにとって本当に良いプログラミング教室とは何か、が見えてきます。
1.自宅から近く通いやすいか
プログラミングは1年や2年通ったところでできるようになる!というものではありません。
3年、4年と長く続けてこそ、本当にプログラミング能力がついてきたと言えるレベルになります。
つまり、それだけの期間を送り迎えしたり、自ら通わなければいけません。
自宅から遠い教室だと、遠いことを理由に続けるのが億劫になりかねません。
可能な限り自宅から近く、通いやすい教室であることが第1条件です。
2.子供が楽しいと思える教材を使っているか
子供のうちは「プログラミングって楽しい!」と思うことができなければ続きません。
特にプログラマーの世界でやっていける人の特徴は
「プログラミング自体が好きで、新しい技術を試したり、休みの日でも趣味で勉強したりできる人」
です。
つまり子供のうちからできる究極のプログラミング教育は「プログラミングが好きになり、自分でどんどん学ぶ習慣をつけること」です。
それを実現するには、教室で使っている教材が「子供が好きになれるかどうか」が重要です。
例えば当教室はマイクラ専門のプログラミング教室ですので、マイクラ好きにとっては最適な教室です。
反対にマイクラが楽しいと思えない子にとっては苦痛の教室になってしまいます。
- ブロックやロボットが動くのが好きな子供の場合は、ロボットで学べるコースがあること。
- ゲームが好きなら、ゲーム作りを通して学習できること。
- 小学校の授業でパソコンが楽しかったなら、パソコン操作にも力を入れている教室。
- scratch(スクラッチ)が楽しいと感じるなら、scratchが利用できる教室。
- ビスケットやタブレットのソフトを使うなら、子どもが興味を持つかどうか。
このように教室の内容の良し悪しは、本人が好き!楽しい!と思えるかどうかがポイントです。
特に低学年のお子様にとっては最重要ポイントですね。
楽しくて続けているうちに、プログラマーになってエンジニアを目指したい!と思えれば大成功です。
3.費用は妥当か
昨今のプログラミング教室の月謝は総じて高いと感じます。
プログラミングといっても所詮、子供の習い事。
しかも子供のうちにプログラミング学習を進めることの最大の利点は
「機械って楽しいぞ、プログラミングって楽しいぞ、得意だぞ」
このようにある意味、プログラミングに対して得意意識を目覚めさせることです。
本当に現場で使えるようなプログラミング言語を学ぶのはまだまだ先ですから、小学生のうちから多額の費用をかける必要はないと思うわけです。
プログラミングが大好きになって、本格的にもっと学びたいと思う瞬間が訪れれば「こどもの習い事」としての役割は終了です。
その段階になるのが小学生であろうが中学生であろうが、年齢は関係ありません。
とにかくまずは好きになる。
そのためにかける費用がどれくらいが妥当か、冷静に判断して頂きたいのです。
4.先生と仲良くなれるか
生徒が最も伸びる条件は、「先生のことが好きである」ことです。
教えてくれる先生が好きなら、生徒は伸びます。
子どもだと尚更です。
大好きな先生がいる教室なら、子どもたちも楽しく通い続けることができます。
シンプルですが最強の条件である「先生のことが好きになれるか」
極端に言えば、好きな先生がいればレッスンの内容はどんなものでもよいとさえ思います。
ここまで「おすすめランキングサイト」に騙されないように、そして「子供やその保護者様にとって良い教室とはなにか」をご紹介してきました。
皆様のプログラミング教室選びの参考になりましたら幸いです。